Strategy of…

Archive for 5月 2011

adjustment

 

 

監督 : ジョージ・ノルフィ

出演 : マット・デイモン、エミリー・ブラント、アンソニー・マッキー

総合評価 : ★★☆ 2.5/5

 

 

原題「The Adjustment Bureau」=調整局。
彼らが調整するモノとは、人の運命である。人々が日々遭遇するアクシデントの数々や新たな出会いは全て「運命調整局」の手によるものだという。

・・・という設定自体は面白いのだが、あまりにも突っ込みどころが多すぎて困惑を隠し得なかった。
マット・デイモン演じる主人公の身勝手ぶりにも開いた口が塞がらなかったが、何よりも「調整局」の方々の行動があまりにもお粗末すぎて、とても「人を越えた存在」とは思えなかった。
うっかり居眠りをしてターゲットを見逃したり、そのせいでうっかり細工を施している現場をターゲットに見られてしまったりうっかりいらんことまでベラベラ喋ってしまったり、お前らはコント集団かと言われても仕方ない体たらくだ。
凄かったのは本人じゃなくて道具だったし。
そんなこんなで全くハラハラしないストーリーの後に待ち受けていたのは、これまた衝撃的なエンディング・・・。
いいのか、あれ?今度こそ椅子からひっくり返るかと思った。
むしろ「コメディです!!」と言われた方がしっくりくるような仕上がり。嫌いじゃないけどサスペンスとしてはどうなのよ・・・。
巷での評価が芳しくないのも納得^^;

相変わらずマット・デイモンはストーカー臭くて全く魅力を感じなかったんだけど、ヒロインのエミリー・ブラントは可愛かったなあ。もはやそれだけが救いだったかも・・・。

Unknown


監督 : ジャウマ・コレット・セラ

出演 : リーアム・ニーソン、ダイアン・クルーガー、ジャニュアリー・ジョーンズ

総合評価 : ★★★★ 4.0/5

 

 

面白かった!
予告編ではストーリーのイントロダクションの部分しか紹介されていないため、リーアム・ニーソン演じる主役のマーティン博士がタクシーで事故に遭い記憶を無くしてからは怒濤の展開でこちらの予想を次々と裏切っていく。
4日間の昏睡から目覚めた後、見知らぬ何物かが自分になりすまし、最愛の妻さえも自分を「知らない」と言う。
不運な事に身分証明書の類も身につけていなかった彼は次第に自分の記憶すらも信じる事が出来なくなるが、そんな彼に次第に不穏な影が近づいていく。そして事故に遭ったタクシーを運転していた女性と再会してから物語は思いもよらない方向に進んでいく――。

ストーリーだけでなくキャスト陣の演技やアクションも光っていた。
主演のリーアム・ニーソンはさすがの存在感で、58歳とは思えないキレのあるアクションシーンも素晴らしかったし、ダイアン・クルーガーのドイツ訛りの英語にもグッときた。イングロリアス・バスターズの時は共演のメラニー・ロランに持っていかれていた感がありあまり記憶に無いのだが、今作では芯の強い素敵な女性を堂々と演じていて好感度アップ。
そして地味に興奮したのが怒濤のカーチェイス。ベルリンの街でよくあんなこと・・・というド迫力のカーチェイスは一見の価値有りである。

このように全体的に完成度の高い良質サスペンスではあるのだが残念な点が2点。
1つは物語の終盤、記憶を取り戻した主人公が取る行動が若干腑に落ちない点。詳しく語るとネタバレになってしまうので控えるが、なんでそうするの?という疑問が拭い去れなかったのが残念ではあった。
もう1つは個人的&仕方の無い事ではあるのだが、震災の影響でタイトルが「身元不明」から「アンノウン」に変わってしまった点。「身元不明」の方がこの映画の表現としてはハマっているように思えた。