Strategy of…

Archive for 8月 2011

 

監督 : ジョエル・シューマカー

出演 : エミー・ロッサム、ジェラルド・バトラー、パトリック・ウィルソン

総合評価 : ★★★★★ 5.0/5

 

 

 
劇場公開当時、確か2回ほど映画館で観ています。サントラも持ってます。
当時はまだ高校生でしたが、今になって久しぶりに見返してみても私の中で不動の「トリハダ映画」であることに変わりはありませんでした。大好きな映画です。
 

モノクロの映像からイントロダクションが始まり、お馴染みのあのテーマ曲が流れると同時に豪華絢爛なシャンデリアが宙に上っていき、時間が巻き戻され映像が色づいていく…という幕開けのシーンでまず鳥肌。
クリスティーヌがファントムに手を引かれ、地下深くに誘われるシーンの二人のデュエットで鳥肌。
バルコニーで心を通じ合わせるクリスティーヌとラウルの甘いハーモニーに鳥肌。
ドン・ファンの劇に乗せて、ファントムとクリスティーヌが官能的に絡み合う「The Point of No Return」で鳥肌。
そして3人の悲痛な叫びが重なり合う切ないラストシーンで…。
 

あらゆる映画において音楽の担う役割という物は得てして重要ではあるのですが、この作品はその音楽こそが主役。映像や演技、言ってしまえばストーリー自体までもが脇役に甘んじながらも、その全てが素晴らしいクオリティで主役である音楽を引き立てています。
作曲家でありミュージカルを手がけた張本人であるアンドリュー・ロイド・ウェバー自身が脚本を書いていることもあり、この映画はほとんどの部分がセリフでなく歌に乗せて進んでいくので、「映画化」と呼ぶよりはむしろ「ミュージカルをそっくりそのまま映画の中で再現」し、そこに上記したシャンデリアのシーンのように映画にしかできないような効果を上乗せしていった、という感じです。そしてそれは大成功を収めていると思います。
 

主要キャストの方々がほとんど全員吹き替えなしの歌声を披露しているのもポイント。
唯一カルロッタ役のミニー・ドライヴァーのみ吹き替えられているとの事ですが、彼女の役柄的に最も「純粋な歌唱力以外のモノ」が求められてしまうため、これは仕方ないと思います。それにしても吹き替えてる人がうますぎてびびる。「上手いんだけどヒドい」具合の出しかたが尋常じゃないです。ちなみにミニーは本編で歌えなかった分、エンディングテーマを担当しています。
元々オペラの経験があるという主演のエミー・ロッサムは歌声のみならず外見の美しさも申し分なく、クリスティーヌ役にぴったり。
ラウル役のパトリック・ウィルソンの歌唱力にも驚きました。まだ痩せてる頃だし、カツラのおかげで広いおでこもいい具合にカヴァーされてるし、今では考えられないくらいイケメンにみえます(失礼)。だってこのときはまさか額が顔の半分を占めてるようなひとだと思ってなかったんですよ!でもナイトオウルも好きだしリンチも嫌いじゃないよ!割と出演作いっぱい観てるよ!
そしてファントム役のジェラルド・バトラー。この人の歌声に関しては賛否両論あるらしく、確かに前に挙げた二人と比べてしまうと決して上手いとは言い難いのですが、それでも一番グッとくる歌を歌うのはこの人なんだよなあ。怒りとか悲しみとか、そういった率直な感情が痛いほど伝わってくる歌い方だと思います。

 
ファントムというキャラクターに関しては本当に切なすぎて見ているのが辛いんです。
彼が怪物になってしまった過程とか、自分のしていることが間違っていると誰も教えてくれる人がいなかった境遇とかももちろんなんだけど、何よりクリスティーヌの心は決してラウルとファントムの間で揺れ動いていたわけではなくて、彼女が求めたのは「音楽の天使」「父親の幻影」だけであり、ファントム自身に惹かれるという描写は一切無いというところが本当に切なすぎてもうね…。
だからこそラストのワンシーンでわずかな救いの可能性を見せてくれたことが嬉しくて仕方なかったですね。
たった一度の愛の無いキスによって漸く自分の過ちに気づいた彼が「オペラ座の怪人」であることから解放され、新しく彼自身としての人生を歩んでくれていたらいいなと、そんな都合のいいことを想像する余地を与えてくれたことに感謝したいです。
 

DVDかブルーレイ欲しいなあ…もうちょっと安ければ…。

 
 
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わーい。だいぶ今更ですが。

 

 

なんで買ったの?

・英語の勉強の一環として映画の原作本とかの洋書を読みたいなーと思いつつ、でも日本でペーパーバック買うと高くつくしそもそもあんまり売ってない。
・かといって海外通販とかするのもアレ。
・で、とりあえずスマートフォンにKindleアプリ入れてみたらちょうべんり!
・でっかいの欲しい!
・買うか。

 

という感じで気づいたらポチってました。
ちなみに購入はAmazon.comから。日本のAmazonでも取り扱い自体はあるんですが、Wi-Fi+3Gモデルで23800円とかします。USなら本体$189、送料合わせて約$200ということで円高の今なら送料込み約15000円で手に入るので、日本で注文する意味が見当たりません。
そして米国からの発送なのに注文から2日で届くという手際の良さ…えっ。普段ブルーレイとか注文してもそんなに頑張ってくれないじゃない…いみがわからない…。
改めてAmazonがいかにKindleに賭けているか実感しました。レビュー数が3万越えだもんなあ。

 

 

 

とりあえずさわってみる

・箱開けたらびっくり。ちいさい!薄い!
・起動はどうすればいいか、っていう紙が画面に貼ってある。
…と思ったらそれが既に画面でした。わあ。
・というわけでE-inkディスプレイは液晶とは全く違う。リアルに紙っぽいです。表示は白黒(グレースケール)のみ。
・E-inkはほぼ電力を消費しない(画面切り替えの時だけ消費する)ので、オフライン状態でスタンバイしておけば一回の充電で2ヶ月ほど持つらしい。ちなみに充電はUSBから。
・難しい設定などは全く必要なし。親切な事に出荷状態ですでに私のAmazon.comのアカウント設定までしてくれているので(米国で買う場合はUSアマゾンのアカウントが必須。日本で買った場合はどうなのかわかりませんが)初期設定も不要で、すぐにkindle shopで買い物できる状態。親切すぎて泣いた。
・3G使用可なので、何もしなくてもネットも繋がります。

 

 

サイズはiPod Classicと比べるとこんなかんじ。ちなみにこの画面はスタンバイ状態です。

 

 
データなどは端末自体ではなくAmazon.comのアカウントの方で管理されているため、私が先にスマホの方のKindleアプリに入れていた本のデータも自動的に同期されていてびっくり。しかも読んだページ数まで自動同期されるから、デバイスを行き来してもストレスフリーです。
そして買ってまず最初に入れたのが東村ジャパンというサイトで販売されている英辞郎●MOBIという英和辞書。¥1570。単語力に乏しい私は英文や洋書を読むときだいたい電子辞書片手じゃないとだめなんですが、なんとこれ、kindleで文章を読みながらわからない単語にカーソルを合わせるだけで、画面下部に意味が表示されるというありがたすぎるシロモノです。
設定も簡単で、PCにデータをダウンロードした後にPCとKindleをUSB接続して、Kindle内のフォルダにデータをポンと入れるだけ。あとはKindle端末のほうでデフォルト辞書に設定すれば電子辞書に頼らずとも読めるようになってしまいます。すげえ。

 

 

 

読むだけじゃない

iPadなどのタブレットと違って、「読む」ということだけに特化して作られているため無駄な機能は全て省かれている感のあるKindleですが、わりといろいろできました。

 

・前述のように3G回線を使って普通にネットできます。TwitterやFacebookも使える。ただし、日本語サイトの表示はできますが日本語入力は不可。
・Kindle自体にメールアドレスが設定されていて、データ受信ができる。PDFファイル、JPG画像ならそのまま表示できる(ただし白黒)。
音楽も聴ける。PCからKindle内の「music」フォルダに好きな曲のMP3データをコピペするだけで、Kindleで読みながらのBGMとして聴く事ができます。もちろんイヤホン端末もついてます。ただMP3以外のファイル形式には対応していないのと、シャッフル機能が無いのが難点。本体の容量も3.3G程度なので、これに関してはあんまり実用性はない。
ゲームもできる。初期状態だと五目並べとマインスイーパしか入ってないけど、色々アプリが開発されているようなのでそのうち入れてみようと思ってます。
・音声読み上げ機能がわりと高性能。滑らかに読み上げてくれます。ただし当然英語のみ。

 

といった感じで思ってたより色々遊べるじゃん、という印象です。外部ツールも色々開発されているようなのでまだまだ出来ることありそう。音楽のシャッフル再生を可能にするスクリプト?みたいなのも発見したんですがよくわからなかったので断念。

 

 

 

結局

まとめるとほとんど欠点らしい欠点は見当たらないくらい、個人的にはいい買い物だったなあという感じです。
まあ3から日本語表示対応したとはいえ現状Kindle storeに日本語の書籍はほとんど無いので、日本語の本を電子書籍で読みたい!って方には全くすすめられませんが、ちょっと試しに洋書読んでみたいなあと考えている方や、英字新聞を定期購読したいという方においては買わない理由が見当たらないほどの優れたデバイスです。試し読みもできるし、円高のおかげでめちゃくちゃ安く買えます。あと古い作品なら無料で読めるものもたくさんあります。
iPadとはあらゆる意味で方向性が違うデバイスなので比べるのはほとんど無意味なんだけど、それでも比較すると3分の1以下のお値段で買えてしまうというコスパも素晴らしいしね。

というわけでとりあえずこの前見た映画submarineの原作本を購入して読み進めています。おすすめの洋書がありましたら是非教えてくださいー。

 

 
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監督 : ガイ・リッチー

出演 : ジェラルド・バトラー、マーク・ストロング、トム・ウィルキンソン

総合評価 : ★★★★ 4.0/5

 

 

 
「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」「スナッチ」で一躍有名になった奇才ガイ・リッチー監督が、マドンナと結婚してからの低迷期を経て制作した、原点であるロンドンの裏社会を舞台にしたクライム・アクション作品。
まさに原点回帰といった言い方にふさわしく、多くの登場人物が織りなすいくつもの展開が複雑に絡み合いながら思っても見ない方向に進んでいくという、ガイ・リッチー独特の持ち味が生かされた作品に仕上がっています。離婚してくれて ほんとうに よかったよ !

 
監督自身もこだわって作ったというオープニングクレジットの映像は本当に格好良くて、そこからめまぐるしい場面展開とともにたくさんのキャラクターが登場し、次第に彼らの立ち位置が明確になっていきます。
今作は上記した2作品ほどストーリー自体のテンポは良くないのですが、そのかわり多くのキャラクターたちが非常に魅力的に描かれています。キャラクターだけならリッチー作品の中でもダントツで好き。
ジェラルド・バトラー演じるワン・ツー率いるチンピラ集団ワイルドバンチを見て思い出すのはもちろん、「ロック・ストック~」で借金を背負わされるあの4人組。序盤でまるっきり同じ目に遭ってます。しかしジェリー自体があの見た目だしパッケージのグラフィックでも抜群に格好良かったので、観る前はデキる男なのだろうなと想像していたのに、実際はどうしようもないアホの子でしかないというね。これがギャップ萌えなんですか?
そしてそのワン・ツーに密かに思いを寄せる、ハンサム・ボブ(トム・ハーディ)の可愛さが半端じゃないです。勢いで気持ちを打ち明けてしまった時の落ち込み具合やそのあとの開き直り方が愛しくて仕方ない。
そんな二人を見守りながら絶妙なアシストを仕掛けてくるマンブルズの存在感も手伝って、ワイルドバンチの三人はこの映画の中のコミカルな部分を殆ど担っています。
 

一方でワイルドバンチを罠に陥れた張本人でもあるロンドンの裏社会のドン、レニー率いるギャング集団。そのレニーの右腕であるマーク・ストロング演じるアーチーが最高に格好良いのです。痺れるような低音ボイスで物語の語りべも担いつつ、他のギャングたちとはひと味も二味も違う圧倒的な存在感を最後まで見せつけてくれます。
他にも冷徹でありながらどこか抜けてるロシア人大富豪やホモの弁護士と偽装結婚している美人会計士、そしてレニーの息子で”ロックンローラ”と呼ばれるジョニー…と、濃ゆーいキャラクターたちが次々と登場してくるのであっという間に時間が過ぎていきます。
 

残念なのは、キーアイテムとなる絵画(「スナッチ」でのダイヤモンド、「ロック・ストック」での二挺の銃にあたるアイテム)自体がそれほどめまぐるしい動きを見せないので、前の2作品ほどのスリリングな展開というのは見れなくなってしまっている点くらい。
なので脚本の完成度的にはその2作には及ばないものの、前述したように本当にキャラクターは見事としか言いようがないし、コミカルなリッチーらしさは存分に発揮されている作品なのでおすすめです。
劇中で使われている音楽もいつもながら格好いいのでサントラも併せて是非。サブウェイズいいよー。

 
あとDVDに収録されている、マーク・ストロングとガイ・リッチー二人の音声解説も面白かったです。ところでエンドロールで”アーチー、ジョニー、そしてワイルドバンチが「ザ・リアル・ロックンローラ」で戻ってくる!”という一文が流れるのですが…。もう3年経つし、リッチーさんそろそろ続編作ってくれてもいいのよ…。

 

 

ほか

・ジェラルド・バトラーのケツがみれます。
・とりあえず語尾にスキつけときゃロシア語っぽくなるんじゃね?ってことでボブスキ!とかオフスキ!とか言ってるワイルドバンチの皆さんほんとばか。愛しい。
・タンクが車内で観てる映画は「日の名残り」と「プライドと偏見」だよ。
・に…にあわない…!
・「Mr.ダーシー!」ってセリフが聞けます。
・セックスと悪党とロックンロールの話だぜ!ってポスターに書いてあるけどべつにそんな話じゃなかったじゃない。
・むしろセックスのシーン5秒となかったじゃない。
・音声解説で「もうおしまい!」つって大笑いしてたじゃない…。
・音声解説まじおすすめ。
・マークとリッチーが仲良しで癒されるよ!
・自分がカメオ出演してるとこで「僕だよ!くるよ!くるよ!…ピャー!」っつってはしゃぐリッチーかわいいよ!

 

 
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監督 : サイモン・ウェスト

出演 : ジェイソン・ステイサム、ベン・フォスター、ドナルド・サザーランド

総合評価 : ★★★☆ 3.5/5

 

 

 
最近では「現代のアクション俳優の代表格」として不動の地位を築きつつあるハゲメンことジェイソン・ステイサム主演の、まあ色んな意味で期待を裏切らないアクション映画です。
内容というよりイサムくんについての感想の方が多くなると思いますがどうかご容赦ください。
 

イサムくん演じる主人公のアーサー・ビショップという男は凄腕の殺し屋で、ある組織の下で着実に仕事をこなしていたのですが、組織の中で唯一友人と呼べるほど心を許していたハリーという老人が組織の裏切り者であるという話を知り、苦悩しながらも自ら手を下してしまう。
そして殺されたハリーの息子スティーブ(ベン・フォスター)が、まあびっくりするくらいクズなんだけど、お父さんのことは好きだったので「殺したやつまじ許せない!むきー!!」とまさか犯人だとは思わずにアーサーに弟子入りして暗殺のテクニックを教わろうとします。最初は渋っていたアーサーも、情が映ったのか罪滅ぼしのつもりかわかりませんが、やがてスティーブに様々な殺しのテクニックを叩き込むようになっていきます。
 

かなり前の同名の映画のリメイクということらしいですが、お話自体は超がつくほど陳腐です。最初からエンディングまでびっくりするくらい先の読める展開とご都合主義の連続、多すぎる突っ込みどころ…と決して褒められるようなストーリーではありません。個人的には音楽のセンスもなんかアレ。
しかしイサムくんの映画はだいたいそうなので今更あまり気にもなりません。最初から期待してない。むしろ90分という短尺にまとめてあって割とテンポ良く進んでいくので、上出来と言ってもいいです。
すごく切れ者であるはずのアーサーがびっくりするくらい単純なところであっさり騙されてたり、スティーブが途中で「お前に何が起きた…?」と突っ込まずにはいられないほどのチート急成長を見せてたり、ラスボスが弱すぎだったりするところは黙って目をつぶっておけばいいんだと思います。はい。

 
ここからは全く本編と関係ありませんが、イサムくんのキャラクターはトランスポーター以降どの映画に出てもだいたい固定されているような気がして(エクスペンダブルズはちょっと別)、今回も例に漏れずかっこよくて仕事も出来るんだけど女性にはちょっと弱い、といった感じです。
次回作の「ブリッツ」や「キラー・エリート」などもトレーラーを見た上ではおそらくまた似たようなキャラなのだろうと思うのですが、そういったイサムくんも好きな反面、全く違ったキャラクターにも挑戦してもらいたいなあと強く思います。
そう考えると本当にスタローンおじさんはイサムくんの使い方が上手かったですね。エクスペンダブルズはほんとうに大好きです。コメディとかもっとやればいいのに。「ロック・ストック~」や「スナッチ」での、ボンクラだけど運だけは味方についているようなイサムくんを今見ると逆にとても新鮮なので、そっち方面でも是非活躍して欲しいんだけどなあ。
 

話が逸れましたが、今作はお話があってないようなもんなので何も考えずにイサムくんのアクションに集中できるし、イサムくん好きな方ならば間違いなく見て損はしない作品にはなっています。だんだん師弟関係から友情のようなもので結ばれていくアーサーとスティーブの関係性の変化やその結末が一応みどころかな…あ。ベン・フォスターが本当にばかで愛しいです。
しかし残念ながら今作で一番格好よかったのはイサムくんではなくハリー役のドナルド・サザーランドなのでした。最期までかっこよかった。彼の死に際が実質クライマックスと言っていいのかもしれないですね…。

 
 
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監督 : リチャード・アヨエイド

出演 : クレイグ・ロバーツ、ヤスミン・ペイジ、サリー・ホーキンス

総合評価 : ★★★★ 4.0/5

 

 

 
イギリス映画「Submarine」です。本国UKでは今年の3月に公開されており、アメリカでも6月から限定公開されていた模様。前からすごく気になっていた作品だったので、UK盤DVDで鑑賞しました。
監督はリチャード・アヨエイドという方で、UKではコメディ俳優として活躍する傍ら、ミュージック・ビデオの監督なども手がける多彩な方みたいですね。後述しますが今回この映画のサントラを手がけたアレックス・ターナーのバンド、Arctic MonkeysのMVやライブDVDの監督も努めているようです。今作が長編映画としては初監督作品でありながらも高い評価を得たことから、次回作はソーシャル・ネットワークのジェシー・アイゼンバーグを主演に迎えたドストエフスキーの「二重人格」の監督を務めることが決まっているようで、こちらも楽しみです。

 
で、この作品。評判が上々なのも納得の面白さでした。監督もコメディアンだし、プロデューサーはあのベン・スティラーなので確かに全体的にコメディタッチな作風ではあるんですが、それだけではなく10代独特の甘酸っぱい青春ドラマ要素もうまい具合に取り入れられていて、非常にさわやかな後味の残る良作です。イギリスらしいブラックジョークも随所で効いています。
何よりも主役のオリバー・テイト役であるクレイグ・ロバーツの演技がもう素晴らしいです。なんていうか、クラスでいじめられる程じゃないんだけど、でも確実に浮いてるみたいな微妙な立ち位置を演じるのがほんとうますぎておもしろい。彼は妄想癖があるんだけど、その内容がばかなんじゃないの?ってくらいポジティブなのもいい。彼が惹かれる女の子ジョルダナも変わり者。いろいろあってジョルダナとつきあえることになるオリバーくんですが、やることなすことだいたい空回りします。親の留守を狙ってだいじな初体験のためにせっせと準備するも、あまりの用意周到さに「あんたシリアルキラーみたい」とか言われちゃいます。
オリバーくんの不安の種は彼女とのことだけではありません。家の隣に引っ越してきたヒッピー野郎がなんと母親の元カレらしく、父親を置いて二人で出かけちゃったりしちゃうもんだからさあ大変。オリバーくんの両親も、この親にしてこの子ありと思わせるくらい変な人で笑っちゃいます。ちなみにお父さんは海洋学者です。
わたしがこの映画でいちばん良かったなあと思うのは、彼女と家族のどちらを取るかという決断のシーンですね。文字通り板挟みになるシーンがあるんですけど、その時のオリバーくんの表情が本当に素晴らしくて、なんか泣けてしまった。クレイグ・ロバーツはもしかしたらすごい俳優かもしれない。ちなみに特典映像のインタビューの中では、「オリバーと僕?全然似てないね」と言いながらシニカルな笑顔を見せており、劇中とはうってかわってクールな感じだったのにもびっくりしました。

 
アメリカのコメディほど「やりすぎない」感じがすごく世界観をリアルにしていて、見ていて引き込まれます。そしてその物語を彩る音楽がとっても素敵。曲は全て前述したようにArctic Monkeysのフロントマン、アレックス・ターナーが手がけていて、アコースティック・ギターがメインのスローな曲調とちょっと捻くれた歌詞が劇中のオリバーの心境と見事にマッチしています。サントラはアレックス・ターナーのソロ名義で発売されており、日本盤も出ているみたいですね。わたしは正直アクモンの新譜よりもよかったとおもうよ。笑

 
というわけで正当派青春映画として非常に満足度の高い作品だったのですが、未だに日本公開については全く決まってないのが残念でなりません。サントラは!出てるのに!もう!DVDだけでも出てくれないかなあ…。
(追記)2011年東京国際映画祭での公開が決定したようです!観に行けたら行く予定。これを機にミニシアターでの公開とか日本版DVDとか出せばいいと思うのよね。

 

 

 

トレーラー。超早口。英語字幕追うのに必死で何回一時停止したことか。英語力ほしい。

 
 

サントラです。6曲入り。


Submarine (Original Songs)

 
 
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ソニマニ行ってきましたよ。
今年はフジもサマソニも諦めてしまったので最初で最後の夏フェス参加でした。夏フェスと呼んでいいのかな。

 

まず

別に今に始まったことじゃないけど本当に運営がクソでしたどうもありがry twitterのソニマニハッシュタグが一面罵詈雑言で溢れかえっていて面白かったですねえ。順を追って書いていくと、入場前にゲートとは別のテントでドリンクチケットを購入させてから会場に入れるというやり方から既に手際の悪さがわかるんですけど、あの、ドリンクチケットさばいてるおねえさんね、他の人はどうかしらないけど「ソニックマニア参加の方でよろしいですか?」みたいなことをいちいち聞いてて、いやそれ以外に何かあんのかと聞きたくなりましたね…。マニュアル通りなのか知らんけど無言でもいいからさっさとしてくれ。
そして一番文句が集中していたオフィシャルバーのひどさは想像以上でした。わたしはもうチケットが最初から9500円だったと諦めてドリンクチケットは捨てましたけど、ひどい時には1時間以上待たされたみたいですね。なめてるとしか。しかも開場時は3ヶ所あったうちの2ヶ所が24時でクローズしちゃうとか何考えてんのかわかんなかったです。ていうか完全に持ち込みOKだったんだから別にドリンク代取る必要なかったんじゃないかなあ…。ゴミもひどかったしね。
あと客層も、まあロックフェスというよりはクラブイベントに近いのもあって、ひどかったです。もう慣れたけど。

 

 

みたやつ

BOOM BOOM SATELLITES

3月のイベントが震災の影響で中止になっちゃったから去年の幕張ぶりかなあ。下手のわりと前方のほうにいました。ぎゅうぎゅうになってるとこまでは行ってないけど。最近はずっとお袖のないお召し物ばかりだった中野さんがカジュアルな黒の七分丈を着ていらして新鮮でした。腕ほせえ。シルエットが完璧すぎう。川島さんはすごくいつも通りでした。
セトリはいきなり新曲から始まって驚きましたがその後はフェス仕様といった感じかな。ブンブンさんはライブアレンジだと一曲一曲が割と長めなので一時間弱という尺はあっという間でしたね。ききたう!では後ろから力任せに突進してくるひとがいっぱいいて痛かった。
わたしは見てなかったんだけど途中で川島さんがちょっとハシった時に中野さんが一瞬睨んでたらしい。笑 また下駄箱とかダボハゼとかみたいに散々言われたんだろうか。ブンブンかわいいです。

 

PRIMAL SCREAM

ごめん1分くらいしかみなかった。

 

JAMAICA

すげーたのしかったー後ろのスクリーンに映る映像も色々ぶっ飛んでてよかったー。すごくハッピーなステージでしたね。去年のフジでみれなかったんだよなー。だいぶ後ろの方で眺めてたのでゆったりみれたのもよかったです。フローの動きがほんとおもしろい。アントワンギターうまい。よくしゃべる。一曲ごとに「次はスローな曲やるよ!いい?」「次は女の子のための曲だよ!」とかいちいち言っててかわいい。なんかの曲終わりでアントワンがスライディングしたところにフローが寄ってって、すげー自然にでこちゅーしたらしい。やだかわいい。そんで頭ナデナデしてた。かわいい。できてんのか。
途中で一瞬離れたけど、ほぼ全部みたはず。良かったです。また単独でこないかな。

ジャマイカ終わってタイムテーブルみたら次はアンダーワールドだったので、よし休憩しよう!っつって会場外でしばらくまったりしてました。アンダワあんまりピンとこないのだわ…。それでも生でみたことはなかったので、もしかしたらすげーかっこいいかもしんないから後でちょっと見に行こうかって話したり。

 

South Central

マウンテン移動中にチラっとみたら案外かっこ良かったので数曲。プロディジーとかペンデュラム系のバキバキなかんじ。キーボードの弾き方がすてき。キーボードひいてた左側の子は女の子みたいに可愛くて、右側の人はわたしのだいすきな犯罪者顔をしていました。帰ってきてからCD聞いてみましたが好きだわこれ。NIRVANAのスメルス〜のアレンジをやったり。おちゃめでかわいかったです。東急ハンズがお気に召したようすなんだけど、東京ハンズだと思ってたみたい。サマソニ@大阪が終わった後にtwitterで「東京に戻って東京ハンズにまた行くんだ!」って嬉々として言ってたんだけど、大阪にも東急ハンズあるのにね。かわいい。ドンキ行ったり焼酎飲んだり、色々日本を満喫していたようで微笑ましかったです。またおいで。
アンダワさんのために途中で移動しちゃいましたが、最後まで見ればよかった。

 

UNDERWORLD

すげー人だった。もとより前にいくつもりなんてなかったんですがそれでも会場の後ろのほうまでほぼぎゅうぎゅう。壁沿いに座ってクライマックスのあたりだけ聞いたんだけど、ごめんなさい、やっぱり何がいいのか全然わからないで終わってしまった。すごく盛り上がってたけどね。
あとなんか目の前で吐いたひとがいて、暗いからみんな気づかずに踏んじゃってて地獄みたいでした。うえ。あとアンダワさんが終わったら殆どの人がハケたんだけど、後に残った床のゴミがほんとひどかった…。アクトは悪くないけどどうしても印象は悪くなってしまうよねえ。こういうの。また見たいとは思わない。

 

Vitalic

私の本命ハゲおじさん。世界一かっこいいハゲはVitalicかジェイソン・ステイサムのどちらかといっても過言ではないよね!アンダワさん後のマウンテンだったので、人も少なくなっててだいぶ前でみれたよー。Vミラーライブは2many DJs VS Vitalicの時以来なので2回目でしたが、今回のほうが曲順とか含めて良かった気がします。中盤だれるのは相変わらずだし絶対07のサマソニの時より繋ぎへたになってんだけどね。笑 でもやっぱりこの人の盛り上げ方はうまい!職人でした。後半の流れはサービスしすぎで体力的にきつかったけど最高。やっぱりLa rock01とダリオがかかると一気に空気がかわってました。
本当に楽しかったんですけど、最後のほうでどでかいわさわさした鳥の羽みたいなのをつけた派手な帽子をかぶったパーチーガール×3が目の前に入ってきてとっっっても迷惑でした…非常識すぎるだろ…。途中で飲んでた錠剤もなんだったか知らんけどな。もーせっかくのいい気分がだいなしでした。

オートクラッツとかちょっと気になったけど、Vitalicで体力使い果たしてたのでここでもう会場でちゃいました。そういやマウンテン隣のDJブース全く見なかった。帰りは、東京方面の始発を待つ人の数がすごくて海浜幕張のホームがパンクしてた。エスカレーター危なかったよー。来年あるかどうかわからんけど、アクトが何であれ運営側に何かしらの改善が見られなければ行く事はないだろうな。
 
 

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監督 : テレンス・マリック

出演 : ブラッド・ピット、ショーン・ペン、ジェシカ・チャスティン

総合評価 : ★☆ 1.5/5

 
 
 
父、ブラッド・ピット!息子、ショーン・ペン!カンヌでパルムドール受賞!
なんて売り文句に誘われて観に行った人は間違いなく肩すかしを食らうので要注意な、ほぼスピリチュアルときどきBBCネイチャー・ドキュメンタリーな哲学作品でございます。噂には聞いていたし公開後の評判もまあアレなので覚悟はして行ったものの、それでもなんじゃこりゃと言いたくなるような感じでした。

 
わたしは小学校から高校までミッション系の学校に通っていたこともあり、一応聖書は一通り読んだ事があります。この作品、冒頭に旧約聖書の「ヨブ記」の引用が映し出されるんですが、もうその時点でうわあ、と思ってしまいましたね…。この映画を観て「何が言いたいのか全然わからなかった!」という方は、wikipediaあたりでヨブ記の内容について読んでみるとなんとなく納得できるかもしれません。それで作品に対する評価が変わるかどうかは別ですが。

 
イエスの生涯や教えを語る福音書がメインの新約聖書に比べて、旧約聖書は非常に難解で哲学的な内容のものが多く、その中でもヨブ記は簡潔に言えば「正しい信仰のあり方とはどういったものか」ということがテーマになっています。
映画の冒頭で「世俗に生きるか、神に委ねるか、どちらか選ばなくては」とありましたが、ヨブ記においてはサタンは前者を選び、ヨブは後者を貫き通します。映画ではここでNatureとGraceという単語を対極に持ち出してきていたので、ちょっと不自然な印象を受けたんですが。
ヨブの生き方というのは人間は魂の容れ物であるにすぎず、自分にふりかかる幸福も不幸も全て神の思し召しなのだから全て受け入れて生きていかなくてはいけない、たとえそれが死であったとしても、ということなんですよね。
この映画はある家族の生活を淡々と描きつつ、随所に広大な宇宙、自然の神秘といった美しい映像と壮大な音楽を挟んでくることによって「この世界において人間がいかに小さく、取るに足らない存在であることか」といったメッセージを伝えつつも、逆にその小さな存在同士が作り上げる小さな社会(家族)こそが人間にとっては全てであり、また生まれたばかりの小さな命の、その手足の隅々にまで神の創り出した神秘は巡らされているのである…ということも語っている、のだと、思います。たぶん。
 

とまあ、上映中も色々と「これは何かの暗示なのかな」「後になって何か語られるのかな」とか考えながら観ていたんですが、もう途中で全部投げ出しましたね。退屈すぎました。結局最後まで説明不足のままだったし、どう考えてもBBCネイチャードキュメンタリー部分長過ぎるでしょ!確かに上記したように必要なシーンではあるんだけど、予告編であれだけ「家族の物語」という印象を与えてしまった以上、あのシーンは不要だと捉える人のほうが圧倒的に多い気がします。
確かに映像はキレイなので長いだけならまだ良かったんだけど、それでもあの恐竜の描写はどうかと思いましたよ。今も変わらない大自然と滅びてしまったものの対比を描こうとしたのかもしれないけど、正直萎えます…。
キャストはね、ブラピはまだいいんですけどショーン・ペンは最後までうろちょろしているだけでかわいそうでしたね…あれで宣伝に使われるなんて…。あと三男の存在意義がまったく無かったような気がします。しかし最初からこの家族の中にたいしたドラマ性や事件などはほとんど無く、ただ「見せている」だけに過ぎないのでそのへんは別にいいのかな…うーん。
とりあえず一言で言ってしまえば「残念ながらテレンス・マリックとは気が合わん!」で片付けられる感じでした。
わたしはヨブの生き方にも賛同しかねますしね。このあたりは個々の宗教観によって違うんでしょうけど。

 
子役を含めキャスト陣の演技が繊細で、特に母親役のジェシカ・チャスティンの存在感が素晴らしかったのと、映像と音楽の美しさは良かったですが映画としては受け入れがたい崇高な芸術作品でありました。哲学的な作品が好きな人は褒め称えるのかもしれませんけど、やっぱりエンターテインメント性、ストーリー性が無いとだめですね…。終わった後は満身創痍で「いますごくトランスフォーマーがみたい!!なにも考えないで観れる映画がみたいいいい!!」と発狂しそうになりました。
ちなみに学校の授業で3回くらいメル・ギブソンのパッションを鑑賞したことがありますが、もし中高生の時にこれを見せられてたら確実に睡眠学習に陥ってただろうなー。パッションはわりとすきです。
 
 
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