Strategy of…

Archive for 7月 2011

 

監督 : ケヴィン・マクドナルド

出演 : フォレスト・ウィテカー、ジェームズ・マカヴォイ、ケリー・ワシントン

総合評価 : ★★★★ 4.0/5

 

 

 
一人ジェームズ・マカヴォイ祭り第2弾は「ラストキング・オブ・スコットランド」です。
 

実話を元に、アフリカの小国ウガンダの元大統領アミンとその周辺の人々のドラマを描いた伝記的作品。
今作でのマカヴォイくんはスコットランド出身のニコラスという新米医師を演じていますが、チャラいです。軽卒です。あと痩せてて普段よりイケメンです。
ウガンダに赴任するのも同じ医者の親に一泡ふかせてやりたいって理由だけで地球儀まわしてえいって決めちゃって、当然現地に赴いてから不自由のなかった地元との違い、医療設備の貧困さなどにショックも受けるんですけど、それ以上にアフリカの独特の雰囲気に酔わされてしまうのです。チャラいので周りの女性にはもれなく手も出します。なんでここきたの?って聞かれたら「新しい自分探しに☆」とか言っちゃいます。
そして彼がウガンダに赴任してきた時というのが、軍事クーデターによって政権が社会主義派のオボテからアミン(フォレスト・ウィテカー)に取って代わられた時でした。ニコラス医師が赴任している小さい村にやってきて演説をするアミン。国民と同じ目線に立つ新大統領の言葉に心を打たれるニコラスくんでしたが、その後思いもよらず大統領と接触することになります。

 

アミンに気に入られたニコラスくんは、屋敷にお呼ばれして「俺の主治医として働かないか」と誘われます。ここでも軽率なニコラスくんは、最初こそ急な誘いに戸惑って断ろうとしますが結局請け負ってしまうんです。身の程をわきまえていない。どんどん自分のことを持ち上げるアミンの言葉に、ニコラスくんはますますいい気になっていってしまう。以前からウガンダに駐在していた英国のお偉いさん達にも相当な態度をとります。

 

フォレスト・ウィテカー演じるアミン。就任直後こそ国民を熱狂させはしたものの、軍事クーデターで政権を奪い取ったため根強く残る前大統領派の一味に命を狙われたりして、どんどん疑心暗鬼の塊のようになっていってしまいます。そして彼は排除することしか手段を知らない。信じられなくなってしまったらたとえ側近だろうと容赦なく消してしまうんです。追いつめられすぎて途中から頭おかしくなっちゃう。このひともねー、無数の勲章で着飾られたジャケットがなんとも痛々しいというか。権力だけが一人歩きしちゃっているんですね。

 

この映画にはほとんど善人が出てこない。会話の一つ一つがもう腹の探り合いなわけです。このへんは非常に見ていて面白いですね。「ソーシャル・ネットワーク」にも近い感覚があるかもしれないです。ニコラスくんが「あ、このひとやばいわ。逃げよ」って思ったときにはもう遅くて、彼は痛い目にあうことになるんですが、結局全ては彼の軽率さが招いた結果なので同情の余地もない。その時にならないと自分が何をしてきたかわからないんです。ここでアミンが彼に告げる言葉は、お前が言うか?とは思いつつも正論なんですよね…。

 

実話を元にしたドキュメンタリー調のストーリーでありながら、伝わってくるメッセージは実に辛辣で普遍的なものだなと。ニコラスが架空の人物であることがポイントですね。歴史を伝えたいわけではない。人としての生き方、そして政治のあり方についても考えさせられる硬派な良作です。おすすめ。

 

 
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監督 : ティムール・ベクマンベトフ

出演 : アンジェリーナ・ジョリー、ジェームズ・マカヴォイ、モーガン・フリーマン

総合評価 : ★★★ 3.0/5

 

 

 
X-MEN:ファースト・ジェネレーションが好きです。もう劇場で3回観ています。ジェームズ・マカヴォイが好きです。が、以前の出演作はナルニア国物語しか観ていませんでした。というわけで出演作を片っ端から洗ってみようかなと。

「ウォンテッド」。マーク・ミラーのコミックスが原作のアクション映画。
マカヴォイ演じる冴えないサラリーマン、ウェスリーくん。そんなウェスリーくんが「仕事も恋もうまくいかないわたし…もうこんな毎日いやっ!」とか思っているところに、なぜか自分のことをつけ狙うクロスという男とアンジー演じる凄腕の暗殺者フォックスが現れ、いきなり撃ち合いが始まってしまうのでウェスリーくんはさあ大変。
はわわわ!なにこれ!いみがわからないよ!ごめんなさい!」とばかりに泣き叫びます。さっきから書いてて悲しくなってくるくらい女子なんです。どう考えても性別逆なんです。でもかわいいからいいんです。なにこれ私のために撮ってくれたの?

あまりにも現実離れした暗殺者同士の戦いに巻き込まれ気を失ってしまったウェスリーくんが目を覚ますと、そこはフォックスが所属する暗殺者集団「フラタニティ」のアジトでした。
そしてそこで初めて聞かされる秘密。子供の頃に家を出た父が暗殺者だったこと、更に自分を襲ってきたクロスという男は組織の裏切り者であり、父親殺しの犯人であるということ…。リーダーであるスローン(モーガン・フリーマン)に銃を手渡され、「父親の遺伝子を受け継いだお前には一流の暗殺者になる素質がある」とか言われちゃって、ウェスリーくんの秘められた力が覚醒するわけです。わあわかりやすい。

ウェスリーくん、最初は「ちょっと何いってんのか全然わかんない」って感じでその場を後にするんですけど、以前とは変わらないクソみたいな生活を続けているうちにキレちゃって、俺は暗殺者になるぞォー!ってなっちゃう。仕事場でネチネチからんでくる醜い女上司にキレるシーンがあるんですけど、ウェスリーくんが書類作んないでグーグル検索ばっかしてたのは事実なのでそれはどうなのかなってびっくりしましたがね…。
そしてそこから父を殺したクロスに復讐するべく、ウェスリーくんの修行生活が始まるわけです。ストーリーは本当に寝ててもわかる親切さですね…。映像もなんというか、「ほら、こんなのってクールだろ?」っていう監督のどや顔が目に浮かぶようなシーンの連続なのでリアリティとかは求めないほうがいいと思います。だいたい「この風呂に入ればどんな傷だってへっちゃらさ!」って、ゲームじゃないんだから。それなのにあっさり死ぬ人とかいてあっけにとられます。

ラストシーン近くのウェスリーくん無双のシーンは「キック・アス」のヒットガール無双を彷彿とさせます。と思ったらキックアスもマーク・ミラー原作なんですね。ひとことでいうと「こんな殺し方もあるんだぜ!ハッハー!クールだろ!」って感じです。ここまでストレートだと逆に清々しくなってきます。
まあでもこういった見せ場だけの中身のない映画はいつでも需要があるものですから、好きな人にはいいんじゃないかなあ。今年の「ツーリスト」とかもまさにそんな感じでしたね…あれ…アンジェリーナ・ジョリーさん…?

個人的にはわたわたしているマカヴォイが可愛かったのでなかなか楽しかったです。どうでもいいけどマカちゃん、嵐の櫻○さんと張れるレベルのなで肩でびっくりでした。革ジャンがまったく似合ってないよ…。

 

 

追記:日本語吹き替え版でウェスリーくんの声を担当したのがあのDAIGOだと知ってもう一回観てみようかなと思い始めてきました…。来日したときに二人でインタビューを受けたみたいなんですが、ふたりとも可愛いので是非みてください。こちら。DAIGOの発言が完全にそのまま文字起こしされちゃっててもうね…ばかにしてんだろ…。

 

 
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単独としては日本で最後になる東京公演です。行ってきました。
とりあえずセットリストから。

 

1.The Dance
2.Take The Long Road And Walk It
3.The Truth Is No Words
4.Freedom Fighters
5.Fire
6.Human
7.The Spike
8.Welcome To The North
9.Drugs
10.Too High
11.Strength In Numbers
12.Getaway
13.The People
14.Bleed From Within

encore
1.Walls Get Smaller

 

感想としては非常に楽しかったです。確か最初に聴いたのは2nd「Welcome To The North」が出たくらいの時期だったと思うのですが、その時の衝撃は今でも忘れられないですね。こんなにグルーヴのあるロックミュージックがあるのかと驚かされました。私にとってはUKロックにハマったきっかけがこのバンドでもあるので、個人的な思い入れがものすごくあります。とは言っても実はライブはDVDで観ただけで実際に行った事はなかったので今回が最初で最後になったわけなんですけども。

 

セトリも1曲目から「The Dance」、そして1stの曲を連続でたたみかけるという始まり方で一気に会場全体が沸き上がっていました。全体的に初期の曲が多くて、3rdから離れてしまった初期厨な私にとってはとても嬉しかったです。AXはどちらかというと縦長のフロアで、柵で区切られていて私たちは1番前のブロックの後方中央あたりにいたんですがだいぶぐちゃぐちゃでしたね。笑 まあ大人しく見てるのもありかなと思ってたんですがThe Danceのイントロ聴いたらもうだめで結局汗まみれになりながら跳ねてました。

 

そこから2ndのキラーチューン「Freedom Fighters」、3rdの「Fire」と暴れた後は「Human」で一時クールダウン。噂ではRobがもう以前ほどハイトーンが出なくなってるとか言われてましたがそんなことなかったです。髪はないけど。ただ確かに数曲キー下げてるかな?ってのはありましたね。ロブダンスも相変わらずやってたし。残念ながらメンバーの姿は終始見づらいポジションだったんですが、Robは曲間にフロアから飛んでくる歓声にいちいちお返事したりしてて可愛かったです。誰かがロブサーン!って叫んでたのがおかしかったです。

 

本当に休む暇もないようなセトリだったので終盤の「The People」の大合唱の時は若干酸欠気味にもなりましたが、本編ラストはライブ名物の「Bleed From Within」からのパーカッション祭りで締め。若干残念だったのはアンコールが一曲のみで、しかもインストだったってことくらいですかね…。ラストという実感がないままにすごーくさっぱり終わってしまいました。客電ついてからもだいぶ多くの人が残ってダブルアンコールを待っていたんですが、スタッフさんがたんたんとドラムをお片づけしちゃいだしたので諦めました…。ひどいよ!まだフジロックが残ってるからってことですか!ばか!この商売上手!しかしわたくしフジロックは行けません。行く方の感想を楽しみにしてよう…。もうフジすっとばしてリーズ行きたい。

 

そんな感じだったので、帰ってきて感想を書いている今になって「ああ最後だったんだなあ」という実感がやっと湧いてきてへこんできました。見れてよかったけど!さ!前回行ったのもMaeの解散ライブだったし最近好きなバンドとお別れをしてばかりでつらいです。いいバンドには長続きしてもらいたいですね…。

 

 
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「第二回夜通しクソみたいにつまらない映画を観てみる会」を先日開催しました。作品ごとに別のエントリを書けるほどでもないのでまとめて感想を書いてみます。ちなみに第一回の題材は「アドレナリン」「アドレナリン:ハイ・ボルテージ」だったのですが(レビューはこちら)、まあB級の中でも割とまともなレベルだったため今回は更なる地雷に挑戦してみようということで、レンタルビデオ店の新作コーナーの端によくあるような大作便乗系のパクリ映画を選んでみたよ!(一応、ネタバレ注意

 

 

一本目:トランスモーファー・リターンズ

 

はい。お察しの通り「トランスフォーマー」のパチもん映画「トランスモーファー」です。名前の時点で既にアレなんですが、更にこれリターンズとついているように二作目なんですね・・・ええ。なぜ続編の方から書いているかというと、下の方にある一作目とあまりにもジャケットが同じすぎて間違えてこっちから先に観てしまったからです。ちなみに後から一作目も観ましたが、何一つ繋がってなかったので何の問題もなかったです。

パッケージにはおっきなロボットが描かれてますが、こんなのは本編に出てきません。背景も都市のように見えますが基本的に砂漠とかで、サイズ感の微妙なロボットと戦ってました。それでもプレステ2かと思うようなCGしか出てこなかった一作目に比べればだいぶ頑張ってたので好感が持てますね。あとちゃんとトランスフォー・・・じゃなくてトランスモーフしてたので良かったんじゃないかな。携帯電話とかに。ただ陸戦兵みたいなロボットが途中で空飛ぶんだけど、その時は全くトランスモーフしないでそのままの形で飛んでたのでずっこけました。

内容はねー。ストーリーとかはあって無いようなもんなので置いときますけど、ただただくそつまんないだけだった一作目に比べるとちゃんとB級映画的な見せ場があったので面白くはありましたよ。「あ、こいつ死ぬな」って思った次の瞬間にはもう死んでるっていう、死亡フラグの回収の早さは親切で素晴らしいですね。絶対に必要ないベッドシーンとかに無駄に時間を割いてるあたりも良いですよね。戦闘シーンはプレステ2からプレステ3に片足突っ込んだくらいの進化は見せてくれましたが、けっこうな大爆発が起きてるのに建物が無傷なあたりはご愛嬌。ていうかこれ最終的に地中に追いやられただけで別に勝利してないんだけどまだ続くつもりなのかなあ。

 

 

 

2本目:トランスモーファー:人類最終戦争

 

というわけで1作目のほうです。パッケージ同じすぎるだろ。

地下シェルターに追いやられた人類と地上を制圧したロボットとの戦いを描くおはなしなので、どう考えてもこっちのほうが続編なんですが、違うと言うんだから仕方ないですねー。

先に書いたようにほぼプレステ2並みのバトルシーンが延々と続きます。あとなんかずっと夜なので、暗さでCGのクオリティをごまかしてるのが見え見えです(そして実際ごまかせていない)。女の人が無駄にいっぱい出てきますがB級映画になくてはならない(?)セクシーシーンもなく、逆に女同士で醜い殴り合いの喧嘩とかしてます。がっかりです。あまりのつまらなさに倍速で観たのであんまり書くことないんですけど、この出来でよく続編撮ろうとしたもんだよ。そこだけは感心しましたね。B級と呼ぶのもはばかられるC級映画でございました。

 

 

 

3本目:愛の言霊〜世界の果てまで〜

 

サラリーマンどうしのおほもだち映画です。海外のゲイ映画に比べると日本のものは地雷率が高すぎてアレなんですが、例に漏れずこれもそうでしたね・・・。だいたいBLなんてもんはただのファンタジーなんだからそういうのとはちゃんと切り離さないとだめですよ。だいたい指と指が触れあって「あっ///」なんてね、漫画なら許されても実写でやられたら寒いだけです。あとヒロイン(って言い方はふさわしくないかもだけど)が全く可愛くなくてですね、それなのにやたら出しゃばってくるもんだからもう、私はずっとちょいちょい出てくるマトリョーシカがいつトランスモーフするのかなあと思いながら見ていました。

ちなみに前作「愛の言霊」は同名のコミックスの実写化だったんですがそっちは青春映画としてかなり出来が良かったんですよねー。なんで今回オリジナルストーリーにしちゃったんだろう。脚本もキャストもまるでだめになってましたね。

 

 

 

4本目:ハプニング

 

ミステリーの棚にあったけどパニック映画です。私はゾーイ・デシャネルちゃんが大好きでして、彼女が出ている映画(「銀河ヒッチハイクガイド」、「イエスマン」、「500日のサマー」など)は今まで外れなしだったんですが今作はだめでした。監督があのシャマランなので一応上の三つに比べたら格段にお金もかかってるし、映像もしっかりしてはいるんだけどね。ちなみにこの映画は某TSUT○YAの店員さんに「今まで観た中で一番つまらなかった映画おしえてください!」って聞いて教えてもらいました。本当に時間の無駄でした。

内容は原因不明の集団自殺が起こっていろんな人がパニックに陥るんですが、結局ぜんぶ人間の環境破壊に腹を立てた植物たちのしわざで、オチとしては「自然を大切にね!」っていう、もうなんじゃそらとしか言えない感じでした。途中何度か寝落ちしました。あと数分おきに思い出したようにグロシーンを入れるのどうにかなりませんかね。

 

 

 

以上です。とりあえず4本とも本編時間が90分前後という親切さだったのでさくさく観れてよかったです。2時間とかだったら耐えられないよね・・・。この中で一番見ごたえがあったのはトランスモーファー・リターンズなのでよかったら観てみてください。B級の見本市みたいだよ。間違えても一作目は借りないように注意してくださいね!

ちなみにアイアンマンのパクリ映画である「メタルマン」がとてもひどいと教えてもらったので第三回はそれを観てみたいと思っています。他にもひどい映画をご存知の方がいたら是非教えてもらいたいです。B級映画ばんざい!
 

 
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監督 : トッド・フィリップス

出演 : ブラッドリー・クーパー、ザック・ガリフィナキス、エド・ヘルムズ

総合評価 : ★★★☆ 3.5/5

 

 

 
コメディ映画として全米で数々の新記録を打ち立て、アメリカのみならず日本でも伝説のコメディ作品となった「ハングオーバー」が、舞台を国境を越えたタイ・バンコクに移して二年ぶりに更におバカに、更にお下劣になって帰ってきた!
凄いよ。数人で鑑賞したんだけど観終わった後に全員一致で「やー。酷かった」しか言ってなかった(もちろん良い意味で)。もう本当にこれは説明のしようが無い映画なんだけど、とりあえず前作と比べてより適当でより下品さが増していることは間違いない。
ちなみに前作は観てなくても大丈夫だろうと思っていたのだが、割と引っ張ってきているネタが多かったので隅々まで楽しむためには前作を予習してから劇場に行かれる事をおすすめする。

メインキャストは前回と変わらず。歯科医のスチュの結婚式に参加するためにタイへと出発したのは、悪友フィル、前回散々な目にあったダグ、前回の諸悪の根源であるアラン、そして新キャラクターとなる新婦の弟の天才少年テディ。
アランはべガスでの件のこともあり当初は招待客の中に入っていなかったのだが、自分だけ仲間はずれにされていると臍を曲げられてしまい仕方なく誘うことに。
しかし親友だけの楽しい旅のはずがテディという新入りがいることが気に食わないアラン。
そしてまた新たな騒動が幕を開けるのであった・・・。

目を覚ますとそこは知らないホテルの一室。消えた記憶、消えた毛、刻まれた○○、サル・・・そして消えたテディ。もう完全にべガスの二の舞である。あいつら全然反省してない。
ちなみに前回こんがり焼かれて散々な目にあったダグは今回は優雅に高見の見物してます。
というわけで前回に引き続き今回も出演シーン少ないよね。笑

そこからの展開も予想通りめちゃくちゃ。前回も異様な存在感を放っていた謎の中国人チャウがやけに大活躍。スチュは大切なものを失ってしまったよね・・・。
でもこのあたりの謎解き感は前作のほうがしっかりしていたかなと。今回は本当に適当かつ下品(+ややブラック)なので好みは分かれるところかも。まあ下ネタだめな人はそもそも観に行こうと思わないだろうから大丈夫だろうが、コメディでもやっていいこととわるいことがあるとおもいます!みたいな考えの人は要注意。
しかしタイ独特の文化をふんだんに取り入れて進んで行く展開は爆笑と苦笑の連続で非常に面白かった。お気に入りは前回に引き続き今回もあったスチュの弾き語りシーン(ピアノからギターに変わっている)。あの無駄にいい歌作り出す才能なんなんだろう・・・。

ともあれ前作が気に入った人には間違いなく楽しめるだろう作品。アメリカでも既に前作越えの大ヒットを飛ばしているようだし、特に何も考えずに馬鹿笑いしたい映画を求めている人にオススメしたい。
エンドロールは今作の方がぶっ飛んでて良かったなあ。たのしそうでなによりでした。特にテディがね。よかったよかった。
あとラストシーン近くであの大物がヘタクソな歌を披露するためにまた・・・また出ちゃったの!?

 

監督 : J.J.エイブラムス

出演 : ジョエル・コートニー、エル・ファニング、カイル・チャンドラー

総合評価 : ★★★★ 4.0/5

 

 

 
S.スピルバーグとJ.J.エイブラムスのタッグで制作され、封切りまで極めて一部の情報しか公開されてこなかった謎の超大作SUPER 8。
割と酷評が多いようなのであまり期待せず鑑賞したのだが、思ったより、というかかなり楽しんで観る事ができたなかなかの良作だったように思う。

冒頭の流れは、友人と8ミリ映画を撮っていた主人公ジョーがある夜線路の近くで撮影をしていると、横を通り過ぎて行った貨物列車に車が衝突し大事故が起きてしまう。なんとか逃げおおせた少年たちだったが、貨物列車に積まれていたのは謎のキューブのようなもの、そして事故現場に集まって来た米軍の不穏な動き。更に事故の後から町で次々に起こる異常事態の数々・・・これらは一体何を意味しているのか。そして少年達が撮影に使用していた8ミリカメラは、事件の全貌を抑えていたーー。

という感じなのだが、正直このメインの軸に関しては描写が足りないように感じた。それに関してはちょっと残念な点だったのだが、出てくるエイリアンに関する描写が浅すぎて一体何がしたいのかちょっとわからなかった。彼(って言うのかな)の望む人類への復讐の範囲はどのくらいなのかとか。ただ帰りたいだけじゃないのかとか、そのあたりが曖昧すぎてどうもね。ジョーとはなぜか心が通じ合った?ところもなんだかなあという感じだし。あとなんかマグニートーさんみたいな能力使ってた。エイリアンさんは割と最後まで不思議ちゃんだった。
あと事件現場を撮ってたフィルムの重要性があんまり無かったのはええええーだよーびっくりだよー。もうちょい上手く使ってくれると思ってたよーびっくりだよー。

とマイナス点ばかり挙げて来たがそれでも楽しめた理由というのは結局上記した点というのはこの作品において味付け程度でしかなく、本筋は主人公ジョーとその父親、そしてヒロインのアリスと父親、加えて父親同士のすれ違いと赦しの物語であったからだ。これに関しては本当に上手く描かれていたと思う。特に父親同士のシーンはね、ベタなんだけど良かったよ。自分の子供への愛は何ものにも勝るってことだね。
というか全体的にカイル・チャンドラー演じるジョーの父親が格好良すぎてずっと釘付けだった。パパかっこいい。彼が息子を抱きしめて言った「I got you」(だったかな、たしか)には色々な意味が込められていたんだなあ。ネックレスのところは読めてしまったけど、これからジョーが生きて行く上で必要不可欠な儀式のようなものだったのだろう。
主人公ジョー役のジョエル・コートニーは可愛かったし好演していたなあ。というか子役はみんな良かった。ダコタの妹のエルも姉を超えるような存在感を見せていたし、ジョーの友達もみんな個性的でかわいかった。会話シーンのやかましさににやにや。爆弾好きのケイリーの馬鹿可愛さにもにやにや。

SFを期待すると自ずと低評価になってしまうのもわからなくはないが、親子のドラマを観に行くと思ってSFの部分はただの補足として捉えると楽しめるのではないかと。パパかっこいいし。大事なことなので二回言いました。映画ファンの人はスピルバーグ作品へのオマージュとかなんたらとか言うのかなーでもそのへんよくわからないですごめんなさい。わからないけどこの作品は楽しめました。
あとエンドロールが始まっても席は立たないように!劇中ではどんな凄いのを作ってるんだ?と期待させておきながらあのクオリティというリアル加減が最高。いいオチだったなあ。

あ、一つだけ謎だったのは全編にわたって横長の青い光?みたいなのが映り込んでたこと・・・あれは何か意味があったのかしら。だれか教えてー。

 

監督 : スペンサー・サッサー

出演 : ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ナタリー・ポートマン、デヴィン・ブロシュー

総合評価 : ★★★★ 4.0/5

 

 

 
原題は「HESHER」、メタルヘッドという邦題は劇中で使われてる楽曲がメタリカとモーターヘッドだからか。グッズ売り場にはメタリカTがずらりと並び、上映前のBGMもメタリカという異様な雰囲気の渋谷シアターNで鑑賞してきた。

あらすじは突然の交通事故で母親を失ってしまった少年TJと、妻を失い自堕落になってしまったその父親の元にヘッシャーという謎の男が現れて生活をかき乱していくというお話。
設定として思い浮かぶのは「メリーポピンズ」で、よく似ているのだが決定的に違うのはヘッシャーはTJや父親にわかりやすい救いの手をさしのべることもなく、パッと見色んな事を悪化させていくという点。パッと見ね。その奔放すぎる言動や行動は、いじめられっ子でもある主人公TJの「本当はこうしたいんだけどできるわけない」という抑圧された衝動とかそういうのを本人の代わりに体現しているような印象で、やりすぎだと思いつつも爽快なのだ。
とにかくこの映画はヘッシャーというキャラクターの持つ異常性というか、インパクトで持っている。もうね、空気吸うように下ネタが出てくるの。最高。劇場内でも完全に二分されてたけどね。笑ってる人とドン引きしてる人に。下ネタだめなひとは絶対観ない方がいい。
そしてなんかいい事言うのかな?って空気になった時の裏切り方が凄い。「これだけは聞いて行け」って言った後の行動もさることながらたとえ話がヘタクソすぎてもう、何にも伝わってこないんだよね。大好きすぎる。
JGLことジョセフ・ゴードン=レヴィットはかなりのカメレオン俳優さんで今までも色んな役柄を演じてはいるのだが、ヘッシャーの持つインパクトは間違いなく過去最高だろう。「(500)日のサマー」での草食系男子や「インセプション」の神経質な感じからは想像もつかないぶっ飛び具合。つくづくいい役者さんだなあ。
まあ細すぎてメタラーというよりはただのヒッピーなんだけど。

結局ヘッシャーという男が神様なのか天使なのか悪魔なのかただの変人なのかという事はわからないが、もし彼が天使だとしたら彼があの家にやってきたのはTJのためでも父親のためでもなく、おばあちゃんのためだったような気もするなあ。おばあちゃんとヘッシャーのやりとりは見ていて本当に心が温まるし、おばあちゃんが安心して逝けるようにあのボロボロの家族を救いに来たのかもしれないなと。まあこのへんは明らかにならないし、謎のままでいいのだ、きっと。

ナタリーポートマンも地味ながら実はTJに対して非常に重要な役割を持っていて、ああ大人ってずるいんだよなあ、でもこういうのを知らないと大人にはなれないんだよなあ、と。
ヘッシャーがわかりやすい救いの手を差し伸べないのは、結局自分の力で立ち上がらないと前へ進む事はできないからなのだろう。一見めちゃくちゃなんだけど実は前向きなメッセージが溢れた良作だと思う。ただ、破天荒すぎる展開の割にラストはあまりにもきれいにまとまりすぎている感も。万人受けはしないだろうが是非多くの方に見ていただきたい作品だ。