Strategy of…

Archive for 8月 2010

 

監督 : ゲイリー・マーシャル

出演 : ジェシカ・アルバ、キャシー・ベイツ、ブラッドリー・クーパー

総合評価 : ★★☆ 2.5/5

 

 

 
バレンタインデーという特別な日を舞台に、豪華キャストで送るオムニバス形式のラブストーリー。
うまくまとめてはあるが内容的には「ラブ・アクチュアリー」に軍配が上がるので、これは素直に豪華なキャストを楽しむ為に鑑賞すべきだろう。

女性陣ではジェシカ・アルバの魅力があまり出ていなかったのが残念だが、アン・ハザウェイの大胆な女王様キャラはやけにハマっていて笑えた。そして個人的に一番ツボだったのがシンガーのテイラー・スウィフトのテンションの高い演技。気分屋でちょっと小悪魔な女子高生役がとってもハマっていてキュート。
男性陣はアシュトン・カッチャーの出番が多かったが、花屋の役とはいえピンクの衣装はちょっとやりすぎ?「トワイライト」のテイラー・ロートナーは同じ名前のテイラー・スウィフトと初々しい学生カップル役。エリック・デインはもう見た目がどう見ても○○すぎて、後半の告白シーンで笑ってしまった。

エピソード的には飛行機で偶然隣の席に座ったブラッドリー・クーパーとジュリア・ロバーツが、仲良くなるものの結局ロマンスには発展しなくて、あれ?と思わせておきながら意外なオチが待っていたのが面白かった。最後にとびっきりスウィートな笑顔を見せるブラッドリー、やってくれます。

各エピソードの印象がそれぞれちょっと薄かったのが残念だが、豪華キャスト陣を目当てに見る分には軽い気持ちで見れるので◯。

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監督 : ユン・ジェグ

出演 : チャ・スルウォン、ソン・ユナ、リュ・スンリョン

総合評価 : ★★★★ 4.0/5

 

 

 
私は韓国映画を普段ほとんど観る事がないのだが、この作品は予告編を観た時からかなり興味をそそられていた。感想としてもかなり完成度の高いサスペンスとして楽しめたので、この映画の上映館数の少なさが非常に残念である。

ある夜、マフィアのボスの弟であるドンチョルが何物かに刃物で殺害される事件が起こる。主人公の刑事ソンヨルは殺害現場で捜査中、自分の妻であるジヨンが着けていた口紅がついたグラス、妻が片方落として来たというイヤリング、そして着ていた服のボタン・・・と、明らかに事件に関与していると思われる決定的な証拠を発見してしまう。
一体なぜ、普通の人間であるはずの妻がマフィアの殺害に関与しているのか?何もわからないまま彼はとにかく妻を守ろうという一心で証拠を隠し、「女の姿を見た」という証人を言いくるめてなんとか口を塞ぐことに成功する。
しかし被害者の兄であるマフィアのボス、そして(彼自身も含む)警察のどちらもが真犯人を暴こうと独自に捜査を進める。果たして彼は妻を守りきることができるのか――。

十分すぎる程の物的証拠が残っていながらも肝心の動機が全く分からない。物語の中盤まではその点をずっと引きずったままソンヨルはマフィアと同僚の両者の目から妻を守り抜こうとする。このあたりの描写は非常にスリリングで、特にマフィアのボスの冷酷非情な振る舞いに戦慄させられる。もし見つかってしまったらただ事ではすまない。
そんな中彼の携帯に非通知からのコール。電話の向こうの人物は妻の姿がはっきりと映った監視カメラの映像を持っていた。一体電話の相手は誰なのか?そしてソンヨル自身も何物かに命を狙われることになる。一体誰が・・・。

このように次々と新たな謎が浮上していき、それが何一つ明らかにならないまま物語は終盤に向かって行くため見ている側としてはハラハラさせられっぱなしである。息もつかせぬ展開とはこの事だ。
ただ、この中盤までの作りの巧さに比べて、全てが明らかになるラストシーン近くは少々陳腐だったか。黒幕もあっさり予想できてしまったし、エンドロール中に流れる映像に関してもまた然りだ(このオチに関してはいかにも韓国ドラマらしくて嫌いではないが)
そしてこれは作品に非があるわけではないのだが、私自身があまり韓国映画を見慣れていないために登場人物の名前が途中でこんがらがってしまい、何点か腑に落ちない部分が残ってしまったのが残念である。しっかりと頭に叩き込んだ上でもう一度観直せばもう少しスッキリと見終えることができるかもしれない。

とはいえ、サスペンスとしてはかなり満足度の高い作品なので、もしお近くの劇場で上映しているようであれば足を運んでみてはいかがだろうか(全国で5館のみというのがもったいない・・・最近の邦画陣よりずっと面白いのに)。

 

監督 : クリス・サンダース、ディーン・デュボア

出演(声) : ジェイ・バルシェル、ジェラルド・バトラー、アメリカ・フェレーラ

総合評価 : ★★★★★ 5.0/5

 

 

 
素晴らしい映画だった。
ストーリーはまさに子供でも楽しめるファンタジーといった風味で、テンポも良く安心して観られるようになっている。
そしてその中の細かい要素の描き方が1つ1つどれを取っても繊細で感心した。
例えば、言葉の通じない相手(=ドラゴン)と如何にして心を通じ合わせるのか。
その難しいテーマも、様々な過程を丁寧に描くことによって説得力を持たせている。
キャラクターも実に魅力的だった。
ヒックという少年は、観賞前はもっと情けなくて弱々しい少年なのかと想像していたが、なかなかどうして序盤から「こいつやるじゃん」と思わせるような格好よさがあり、苛々させられることもない。
脇を固めるキャラクター達も、冴えない奴だと思わせておいてちゃんと見せ場を用意するなど、非常に愛情が感じられた。

また、この作品は高い料金を払ってでも3Dで観た方が絶対に良いと思う。
ヒックがドラゴンに乗って飛び立つシーンでは、まるで自分も一緒に空を飛んでいるのではないかと思ったくらいだったし、
アクションシーンも迫力満点、美しい自然の描写にもため息がこぼれる。

このようにどの要素でも質の高い「王道ファンタジー」でありながら、この作品はラストで意外なオチの付け方を見せる。
ヒックが物語の序盤で奪ってしまったあるもの、それがとある形で清算されるシーン。
正直子供向けの作品でこのようなシビアなシーンを入れるとは予想していなかった。
しかしこれが無ければ「いい映画だったね」で終わってしまい、あまり心に残らない作品になってしまっていたかもしれない。
本当の意味での対等とは何か?
最後にこのような投げかけをすることで、只の娯楽作品として終わらせなかった所に凄みを感じた。

大人から子供まで文句無しに楽しむことができ、胸に残るこの一本を是非多くの人々に映画館で観て欲しいと感じた。
夏休み最後の一本にぜひ。

 

監督 : ニール・プロンカンプ

出演 : シャルト・コプリー、デヴィッド・ジェームズ、ジェイソン・コープ

総合評価 : ★★★★★ 5.0/5

 

 

 
始めに、大好きです。この映画。
南アフリカのヨハネスブルグが舞台、登場するのは人間とエイリアン、そして「第9地区」というタイトルから、私はてっきりかの有名なアパルトヘイトを風刺し、「差別ヨクナイ、共生大事」なんて訴えかけてくる内容なのかと思い込んでいたのだが、見事に良い方向に裏切られてしまった。
好き嫌いは別れるだろうが、同じような題材を扱った「アバター」より私は断然「第9地区」を支持したい。

舞台はヨハネスブルグ、ここでは人間と、28年前に突如現れた宇宙船から降りて来たエイリアン達が共生している。しかしエイリアンはその醜い姿形から人間に忌み嫌われ、公共の施設を使う事は許されず隔離された居住区で暮らしていた。
それでもエイリアンと人間のいざこざは止まることを知らず、市民の暮らしのために超国家機関であるMNUはエイリアンを市街地から遠く離れた居住区に移住させる計画を立てる。

主人公のMNU職員ヴィカスは現場責任者としてエイリアンに立ち退きを承諾させるべく彼らの居住区である「第9地区」に乗り込むのだが、ある拍子に謎の液体を体に浴びてしまい、それが原因で彼の体に徐々に変化が起きて行く。
差別をしていた側(人間)とされていた側(エイリアン)。そのどちらでもなくなってしまった彼は一体どうしたか?
「元に戻る方法がある」とあるエイリアンから教えられた彼が取る行動は非常に単純明快、即ち自分さえ助かれば全て良し、だ。何とも人間的で素敵じゃないか。
必要とあらばエイリアンとも手を組むが、簡単に裏切ったりもする。あまりにも自己中心的な彼の行動を不快に感じる方も少なくないだろう。しかし文字通り孤立無援となってしまった彼にも1つだけある心の支えがあった。これこそが彼を突き動かす原動力になっていて、そのぶれのない信念に何とも胸を熱くさせられるのだ。
終盤の戦闘シーンで彼が取った1つの行動も、わずかに残された自分が助かるための唯一の可能性に賭けたのではないだろうか。

関係者のインタビューや監視カメラの映像等を随所に入れる事でありえないドキュメンタリー風に見せる斬新な演出が、ありえないファンタジー的世界のフィクション感を薄れさせているのも面白い。やりすぎな位のグロ描写も、舞台が舞台なだけに妙なリアリティを与えている。
そしてやはりシャルト・コプリーの演技。映画初出演に加え、セリフの殆どがアドリブだとは到底信じられない素晴らしい演技だった。「特攻野郎Aチーム」でも光っていたし、元々監督志望とはいえ今後も俳優としての活躍を期待したいところだ。

B級のSF作品と思わせておいて実は人間の本質を描く優れたドラマでもあり、ラストシーンでは少しホロリとさせられる今作、キャストも監督も無名でありながら話題になったのも納得の出来。グロ描写が苦手でなければ一見の価値ありだ。
そして「3年後」に大きな期待を寄せて。

監督 : R・D・ロブ

出演 : レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、アンバー・ベンソン

総合評価 : ★★★ 3.0/5

 

 

 
ハリウッド版「THE3名様」とでも言おうか、深夜のレストランに四人の男友達が集まり、他愛もない会話で盛り上がる、というだけのお話。(集まる時は女連れで、という決まりはあるが)
当然ストーリーも何もあったもんじゃないが、若き日のトビー・マグワイアとレオナルド・ディカプリオの共演が観れるので両俳優のファンならば見る価値があるのではないだろうか。
初々しくて可愛らしいトビーは良いとして、情緒不安定で口も性格も悪くて下ネタ連発する上に変顔までしちゃうディカプリオを拝めるのはこの作品くらいだろう。あまりにひどすぎてとても「レオ様」なんて呼べない(笑)

全編モノクロにした意図は不明だが、テーブルでの会話シーンの合間にトイレでそれぞれ本音を吐くシーンを挿入したのがリアリティを出していて良かったと思う。
決して楽しくないわけではないが、仲間達と集まって談笑中にトイレに立った時、鏡の前でつい真顔になってしまったり・・・誰しも持っている経験ではないだろうか。

下品だしちょっとやりすぎ、というシーンも多くたまに不快な気分になったが、朝まで飲んでフラフラになりながら明け方の空を見て、肩を組んで馬鹿笑いしながら帰路につくラストシーンを見たら、少しあの日に戻りたいと羨ましく感じてしまった。

中身のない会話や些細な言い争い、時には行き過ぎて手が出てしまう事もある。
しかしこんなバカをやれるのも若い今の自分たちだけの特権だってわかってる。
だから来週もまた、ドン・プラムで。

 

監督 : ラッセ・ハルストレム

出演 : ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイス

総合評価 : ★★★★★ 5.0/5

 

 

 
ジョニー・デップ演じるギルバート・グレイプという青年、
これは彼とその家族を中心としたある数日間を描いたドラマ。

ギルバートの弟、知的障害を抱えたアーニーを演じたのは若き日のレオナルド・ディカプリオ。
レビューでも絶賛されている様に今作での彼の演技は素晴らしいの一言。
この作品は彼が18歳の誕生日を迎えるまでの数日間が舞台になっているが、アーニーはまるで小さな子供のように天真爛漫に笑い、感情をさらけだし、時には破天荒な行動で周囲を困らせる。
そんな彼が笑顔の片隅でごくたまに見せる、戸惑うような、何かに怯えたようなまっすぐな視線、それが実は不安定なアーニーの心情を表しているかのようではっとさせられる。
近年の作品では中々お目にかかれないような眩しい笑顔も含めて、この映画のディカプリオの演技は一見の価値ありである。

主演のジョニー・デップも好演。
彼が演じるギルバートは、亡き父の代わりに弟のアーニーや二人の姉妹、夫亡き後食べ続けて動けない程に肥満してしまった母を支える為に毎日を生きている。
そんな彼がある日、トレーラーハウスで移住の旅を続けているベッキーという女性に出会い、その日から彼の狭い世界が少しずつ変化していく。

あまり内容に触れるべき作品では無いと思うので多くは語らないが、とにかく展開や構成、セリフに全くの無駄がなく、巧すぎて悔しくなるような映画だった。
口喧嘩ばかりで一見バラバラに見えるグレイプ一家も、物語の中で様々な形でその「家族の絆」の深さを見せる。
時には傷つけてしまう事もある。でも許しあえるのは、家族だから。

17年も前の作品ではあるが、決して色褪せる事のない普遍的なテーマを描ききった見事な傑作。ふとした時に見返すと少し明るい気持ちになれる、そんな作品だ。

 

監督 : ジョー・カーナハン

出演 : リーアム・ニーソン、ブラッドリー・クーパー、クイントン・”ランペイジ”ジャクソン

総合評価 : ★★★★ 4.0/5

 

 

 
フェイス役のブラッドリー・クーパー目当てに観賞。
オリジナルのTVドラマ版は見たことが無く、全く予備知識無しで望んだものの、期待値をかなり上回る完成度で非常に満足だった。

そもそも「Aチーム」が一体何なのかさえ全くわかっていない私のような観客に対しても理解できるよう、親切にチーム結成に至るまでのエピソードを冒頭に入れてくれたおかげで物語に入り込んでいきやすい作りになっている。
登場人物もそれぞれ一癖ある魅力的なキャラクターばかりだが、今回は特にマードック役のシャルト・コプリーに持って行かれた。開始早々のイカレっぷりで仲間からもクレイジー扱いされるマードックだが、セリフの1つ1つに大いに笑わせてもらった。B.Aとの掛け合いにも爆笑、息がピッタリで良いコンビだった。
操縦以外は脳のない狂人かと思わせておきながら意外な才能を発揮するシーンもあり、ニヤリとさせられる。
主演を務める「第9地区」は未見の作品だが、彼の演技を堪能するために是非観たいと感じた。

アクションシーンもこれでもかといったサービス具合で、映像、音響共に非常に迫力満点の出来だ(冒頭のランボルギーニのカーチェイスのシーンでは「お願いだから傷つけないでえええ!!」と叫びたくなったが)。
作戦を立て、そのために必要な物資を調達し、そしてその作戦が見事にハマった時の爽快感。めでたしめでたしかと思いきやどんでん返しで大ピンチ・・・と、ストーリーのテンポも良く素直に楽しめた。
ブラッドリーの存在感も際立っていた。鍛え抜かれた肉体を惜しげもなく披露し、ラブストーリー、コメディだけでなくアクションもいけるという新境地を見せてもらった。今まさに旬の俳優だと思うのでどんどん活躍の場を広げてもらいたい。

とにかく笑えて派手で爽快なアクション。
オリジナルを知らない人でも1つの作品として純粋に楽しめる出来になっていると思うので、スカッとした気分になりたい時に是非。