Strategy of…

[Review]インモータルズ-神々の戦い-(Immortals)

Posted on: 14/11/2011

監督 : ターセム・シン・ダンドワール

出演 : ヘンリー・カヴィル、ミッキー・ローク、ルーク・エヴァンス

総合評価 : ★☆ 1.5/5

 

 

 
ギリシャ神話の世界を舞台に、あの「300」のスタッフが再び集結して制作したという今作「インモータルズ」。2D字幕版で観ました。
トレーラーで流れたアクションシーンやポスターのビジュアルから”いい意味で”悪趣味な画作りを期待して観に行ってきましたが…残念ながら本来の意味で悪趣味な作品に仕上がってしまっていたという印象です。
ターセム監督には悪いのですが「300」のスタッフに加え主演がザックの次回作「マン・オブ・スティール」でスーパーマンを演じるヘンリー・カヴィルときたら、「もういっそザックが撮ってくれればよかったのに…!」と思わずにはいられないです。

 

 
まずタイトルからして偽りありで、神々の戦いはほんの一部だけでほぼ人間同士の戦いです。その上インモータルズ(=不滅のもの)と言っておきながら不死の存在なんて一人も出てきません。
ミッキー・ローク演じる邪悪な王ハイペリオンはギリシアを滅ぼすため、かつて神々同士の戦いに破れ幽閉されている闇の神タイタン族を解き放とうとするのですが、まずハイペリオンの行動の動機付けが弱すぎるので何してるんだろうこの人…状態です。もっと過去を掘り下げればぐっと深みが出たんじゃないかなあ。
というかお話全体にわたって何が物語の軸になっているのかがまったくわからないため、終始ふわっふわした軽~い感じになってしまってるのですね。テンポがよろしくない。闇の神を復活させるのには伝説の弓が必要だぞー!弓だー!弓だー!って言ってたのに途中から結構弓の扱い雑になっていっちゃうし、弓を見つけるには未来が見える巫女の力が必要だー!巫女だー!巫女探せー!とか言っても巫女もどうでもよくなっちゃうし、あんなに闇の神闇の神言ってたのにその闇の神ですら最終的にはかなりぞんざいな扱いを受けてたので椅子からずり落ちるかと思いました。あんなに引っ張ったのにね。これコメディなの?って疑うレベル。
とにかく至る所で伏線の張り方が雑すぎて、というか回収する気ないならバッサリ切り捨てて他のシーンに時間裂けばいいのにさ…。あと弓の隠し場所も、さすがにそりゃねーだろ!!と。

 

 
きんきらきんの悪趣味衣装を身にまとったギリシャ神話の神々たちは「闇の神が復活するまでは僕らなんもしません。人間同士で頑張って」という割といつも通りのスタンスです。たまに人間たちがピンチに陥ると約束を破って助けにきてくれたりしますが、ゼウスさんに見つかって怒られます。なぜか人間も「もう助けないからお前らだけでしっかりやれよな!!まったくもう!!」って怒られます。えええそっちが勝手に来ただけなのになんで僕たちまで怒られなきゃいけないの…?
今回ゼウスさんはわりと気が狂っていらっしゃった。とりあえずアレスには謝らないといけませんよ。あとアポロの「早くしろよ!!」は笑う所ですよね?

 

 
頑張って褒めるところを挙げるとすれば、物語の終盤になってやっと見ることができる神VS神の戦いのシーンの撮り方は良かったですよ。スローが効果的だったしスタイリッシュで格好よかったです。ただ「300」ほどのインパクトは無かった上に、神々と比較するためなのか人間同士のアクションシーンは非常に平坦な撮り方しかされてなくてですね、アクションの魅せ方に大いに期待していた分残念な印象の方が強く残ってしまいました。

 

 
ターセム監督の過去作「ザ・セル」「落下の王国」はどちらも未見なのですが、あんまり大作向きの監督さんじゃないのかな。演出の一つ一つがなんかもう、悪いけどダサいです。「とりあえず!」「音!」「どーーーーん!!」「ばーーーーん!」みたいな、効果音が結構邪魔なのね…。あと台詞が説明過多すぎて萎える。R15なのでグロ要素はまあわりと、しかしグロには興味もないし詳しくもないのであまり言及しないことにします。
映像面でもそれほど新しいと思えなかったし、画面の色味とかもシーンごとにけっこうバラバラなので観ていてもやもやしました。このあたりも「300」のあの計算され尽くした映像美には遠く及びませんでしたね。
あと日本人の方が担当してるという衣装、斬新と言えば斬新なのかもしれないけど、どう見てもハイペリオンのアレはバルタン星人です。

 

 
色々文句ばっかり書いてしまっていますが、キャスト陣は総じて良かったです。特に主演テセウス役のヘンリー・カヴィルは精悍で凛々しくて男前でね、人間の役なのに一番人間離れした格好良さでしたよ。これは新スーパーマンへの期待が高まります。彼が戦いの前にギリシャ兵たちを鼓舞するシーンには胸が熱くなりました。
テセウスと共に旅するスタブロス役のスティーブン・ドーフも初見でしたが男前ですねー。ミッキー・ロークも好演していたしヒロインも魅力的でした。演技がみんなよかったのでキャラクターの掘り下げとかがもうちょっとあればよかったのに…。
あ、我らがルーク・エヴァンスは前に述べた通り頭のおかしいだけの神様でしたが、相変わらずのイケメン具合でした。全能のイケメン。もうそれだけでいいです。はい。ゼウスさんが唯一がんばるシーンでの(>△<)って表情がかわいいよ。

 

 
といった具合で、ザック信者なわたしにとっては終始もやもやとした印象しか残らないし、「300」云々を抜きにしてもお世辞にも上出来とは言えない作品でした。ただ誤解しないで頂きたいのは、いくらスタッフが同じと言ってもそもそもザックが撮ってない時点で「300」とは完全に別物なのは明らかなのではじめからザックテイストを求めて観に行ったわけではないのですよ。むしろザック以外の監督ならある意味でもっと「まっとうな」作品に仕上がってるんじゃないか(失礼)くらいの気持ちで行ったんですけど、蓋を開けてみたらターセム監督も別の方向にぶっ飛んでる監督だったようで。それがたまたま私の好みと全く合わなかったということです。感性の相性って大事なんだなあ…。
兎にも角にも「300」と無理やり関連づけて売るっていう宣伝手法は誰も得しないと思うのでやめて頂きたかったですね…。

 

 

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