Strategy of…

[Review]スーパー!(Super)

Posted on: 04/08/2011

 

監督 : ジェームズ・ガン

出演 : レイン・ウィルソン、エレン・ペイジ、ケヴィン・ベーコン

総合評価 : ★★★★☆ 4.5/5

 
 
 

ジェームズ・ガン監督作品「スーパー!」。かなり前から気になっていた作品です。
最近流行りの「特殊能力を持たないヒーローもの」というと、どうしても「キック・アス」のイメージが強い人は多いのでは。
しかしこの「スーパー!」、キックアスとは完全にベクトルが違う作品になっているのでご注意を。
 

主人公のフランク。レイン・ウィルソン演じる冴えない男です。彼は美人の妻サラと幸せな結婚生活を過ごしていたのですが、元々ドラッグ中毒だったサラがジャンキーに出戻ってしまい、家を出てケヴィン・ベーコン演じるドラッグディーラーの元に行ってしまう。
警察に「どうにかしてくれ!」と駆け込んでみても「いや、きみ捨てられたんだよ、どうしようもないよ」と一蹴され、途方に暮れたフランクが神に祈っていると突然変な啓示のようなものをさずかります。あと変なテレビ番組に影響されたりもします。
そうして出来上がったのが真っ赤なお手製コスチュームに包まれたクリムゾン・ボルト!腹が!腹がでちゃってるよ!彼はとりあえず試しに、身近な犯罪から粛正しようと街に飛び出します。このへんまでは確かにキック・アスっぽいですね。実況して録音してるあたりもうちょっとアホっぽいですね。
 

キック・アスのレビュー記事にも書いたのですが、確かにキック・アスは面白かったし爽快感もあったんですけどあの落とし込み方はどうなのかなーって思うんです。細かい所を気にしないで楽しめばいいじゃんって作品なのかもしれないけど、どうもあのラストだけは納得いかなくて。うまく言えないけど、結局それかい!みたいな、ヒーロー映画としての新しさみたいなのは感じられなかったんですよね。なので巷の評判ほど傑作だとは思えないんです。で結論から言うと私はこの「スーパー」のほうが好きです。新しかった。
 

悪に立ち向かう方法は、言ってしまえばただの暴力です。それはヒットガールもフランクも同じです。ただ、ヒットガールは強烈で圧倒的な存在感で倫理とか道徳とかそういうものを吹き飛ばしていたんですが、フランクにはそんなものありません。いわば普通のおっさんがレンチで人殴ってるだけなんだもん。しかも相手は犯罪者といえるのか?ってレベルなんです。列に割り込みしてきた人とかね。そしてわりと映像がグロい。で、もしこれが普通の映画だったらみんな、これはちょっと…って引くと思うんですよね。
ただこの映画の怖いところって、その他のシーンが完全にコメディ調で進んでいくもんだから、観客がみんないろんなポイントで笑ってるんです。会話シーンとか本当に面白いんです。レイン・ウィルソンずるいんです。で、みんな笑っている流れで暴力シーンに入ると、そこでもみんな笑ってるんです。え、いや、ひくでしょ?そこは。みたいな。わたしはそれが一番怖かったというか、不気味だったんです。
 

で、ここからどうするんだ?って思っていると全く予想しなかった方向に進んでいくんですよ。フランクがヒーローの資料集めのために通っていたコミック屋の店員リズ(エレン・ペイジ)がクリムゾンボルトの相棒であるボルティーになるんですけど、ほんとにこの子がねー、加減を知らないというか。まあ頭おかしいんです。ヒーローおたくすぎて、現実と虚構の区別がついていないんですね。で、そんなボルティーを見てクリムゾンボルトはどん引きしてる。いわば、いつのまにかわたしたち観客と同じ立ち位置にフランクさんはいるんです。あなただって同じようなことしてたのにね。人のふり見てなんとやら、です。
 

ここからの展開はいろいろと衝撃的なので是非劇場でご覧いただきたいと思うんですが、イラストとか音楽とかもポップだしコメディっぽく進んで行くしで、気を抜いて観ているとかなりショックを受ける作品になっているのでご注意を。オープニングから割とアレですしね…。コメディの皮をかぶりながらも色々な事を考えさせられる作品です。悪に対する暴力ならば許されるのか?とか、クリムゾンボルトの事がテレビで取り上げられた時最初はみんな気味悪がってたくせに、彼の暴力の対象となった人が犯罪者だったとわかった途端に反応を変える人々…それってどうなの?とかね。でもエレン・ペイジが本当にぶっ飛んでて面白いのでそれだけでも見る価値ありだと思いますけどね。
ヒーローものが好きな人、「キック・アス」を観て何かが腑に落ちなかった人には特におすすめしたいです。

 

 

ほか。
ベーコンさんまじベーコンさん。X−MEN厨な最近のわたしは完全にセバスチャン・ショウのイメージがついちゃってたんですが、今回は良い意味ですごい適当でよかったですねー。この人もまともじゃないんだけどボルティーのアレさと比べるとそんなにおかしな人でもないように思えるから怖いね…。それくらいエレン・ペイジぶっとんでましたね…。
・そんな中で一番のお気に入りキャラはアンドレ・ロヨ演じるフランクの同僚の黒人さんです。役名わすれた。マシンガンのように中身の無いことをしゃべります。ヘイメーン!とか言います。いいキャラなのでもっと出番を増やしてあげて欲しかったのですが、増やした所で中身がないことしか言わないから別にいいのか。
・タイラーさんはあんまり口が目立ってなくてよかったんじゃないかな。ごめんなさい印象うすくて…。
・どこがとは言わないけど、キックアスよりエンジェル・ウォーズに近いものを感じたりもしたよ。

 
 
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