Strategy of…

[Review]カーズ2(Cars 2)

Posted on: 02/08/2011

監督 : ジョン・ラセター

出演(声) : ラリー・ザ・ケイブル・ガイ、オーウェン・ウィルソン、ボニー・ハント

総合評価 : ★★★☆ 3.5/5

 

 

 
ディズニー/ピクサーの25周年記念作品でもあるこの夏の新作「カーズ2」。
あのライトニングとメーターが、東京、パリ、イタリア、ロンドンと世界を股に掛けるスケールの大きなアクションムービーに仕上がっています。
まずは良かったところ。言うまでもなく、CGのクオリティは素晴らしいです。各キャラクター(車)たちの質感や反射の表現はもちろん、背景も実写と見紛う美しさ。特にイタリアは美しかった!カーチェイスのシーンも迫力満点で、もうピクサーに不可能はないのかと思わされる仕上がりです。
脚本も良かった。マックイーンが世界グランプリに挑んでいる中で、メーターは今作の新キャラクターであるフィン・マックミサイルたちと奔走します。今作の主役はメーターですね。謎解き的な要素もあって、最後まで非常によくできていたと思います。
 
 
さて、ここからはちょっと話が逸れますが、”「カーズ2」が「カーズ」「トイストーリー3」になれなかった理由”というのを書いてみます。
カーズ2、確かによくできてます。面白くはあるんです。ただ、名作にはなりきれていない。
ピクサー作品が魅力的なのは、キャラクターが魅力的だから。それ自体は間違いではないと思います。子供たちはまずキャラクターに惹かれます。では、大人にとっても魅力的なキャラクターとは何でしょうか。
「トイストーリー3」と、前作である「カーズ」。私がピクサー作品の中で最も愛しているこれらの2本に共通していること。語弊があるかもしれませんが、それはあれだけ魅力的なキャラクターたち(おもちゃたち、車たち)が実は本当の主役ではないというところです。
子供たちは確かにおもちゃたちの大冒険やマックイーンの成長物語、迫力と感動のレースシーンに胸を弾ませるでしょう。ですが、大人たちは彼らがある種の「代弁者」であることに気付くのです。
作品に隠されているテーマ、すなわち本当の主役とは?トイストーリー3ではもちろん成長したアンディ。そしてカーズにおいてはラジエーター・スプリングスという町です。そしてそれらに込められたメッセージというのは、現代に生きる誰もが共感するきわめて普遍的なものです。
ラストシーンがまるまるこのメインの部分にあてはまるトイストーリー3と比べると、カーズの方は舞台もアメリカということもあり少し共感し辛いかもしれませんが、マックイーンが迷い込んだルート66=自分の人生と置き換えて考えてみるとわかりやすいと思います。 特にカーズに関しては時代とライフスタイルの移り変わりを表していることもあり、本当によくできているなあと感心するばかりです。
そしてそこにはキャラクターがそれぞれおもちゃ・車でなければならない「必然性」が確かに存在しているのです。
 
 
さて話を戻しますと、今作ではその裏のテーマの部分がごっそりと抜けてしまっているように思えるのです。
即ちキャラクターたちの間にあるドラマだけで完結してしまっている(=キャラクターが車でなければならない必然性もまた失われている)。今までのピクサー作品の中でもそういった作品はありました。言ってしまえばトイストーリー2もこれに近いです。
なので、これはこれで続編の方向性としては間違ってはいないのですが、それでは先に挙げた2本には届かないんです。トイストーリーシリーズでは、このような現象に更に陥ってしまいがちである3作目であれほどの名作を作り出してくれたピクサー。だからこそ求めるレベルも高くなってしまうのですが、残念ながら去年と同じような感動を得るには至らなかったな、という印象です。
たらればになりますが、今作の中でメーターが「ペッパー」と呼んでいた忘れられたオールドカーたち。彼らについてもっと深く掘り下げた描写があったなら、作品のクオリティは全く変わってきたのではないでしょうか?この部分をただのヒール集団としてサラリと流してしまっていたのは非常に惜しいなあと思うのです。
 
 
総合的に見て決して作品のクオリティは低くないんです。むしろトレーラーや米国での評価からは全く期待できなかったので、普通に楽しめる出来になっていたのにはホッとしたくらい…。笑 ルイジやグイドも相変わらず可愛いし、新キャラクターもみんな個性的で好きなんですが、あまりにも前作、そして比較対象になりやすい去年の作品が良すぎたなあと。そして私が前作を好きすぎるのがいけない。好きすぎて続編でるよ!って聞いた時はラセターさんに三日三晩感謝の祈りを捧げ続けたくらいなんだから、作ってくれただけでありがたいと思わなきゃいけないよね…。
 
 
 
ほか。
・ライトニングさんがイケメンすぎて困るよ。何大人になっちゃってんのさ。あと吹き替えで見たんだけど私は土屋さんの声が好きすぎるよ。
・ライトニングさんとメーターはいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃしすぎだよね…。
・と思ったらメーターが「この傷はマックイーンにつけられたものだからずっと消さないでおきたい」的なことを言い出したので頭痛がしたよね…。
・アニメでほんとうによかった。実写だったらおそらくダークサイドに堕ちていた。
・新キャラのフィン・マックミサイルの声はマイケル・ケインがやっているらしい。とゆわけで字幕版も観たいのです。
・べつに3Dじゃなくてもよかった。
・序盤「ガソリンに代わる代替燃料」みたいな単語が出てきたのでてっきりエコ問題とかに発展するのかなあと思ったら全然しなかった。これはよかった。そういう説教くさいのはピクサーに似合わないので。
・ルイジとグイドかわいい。
・ルイジとグイドかわいい。次はルイジとグイドのスピンオフを撮ればいいんじゃないかなあ?同時上映のショートストーリーでいいからさ。ね。グイドは今回もアフロをかぶっていたりして可愛らしい。地元イタリアではしゃぐ姿がかわいい。ルイジのせいで最近ジローラモすら可愛く思えてきた責任は取って欲しいところである。
・同時上映のトイストーリー・トゥーンはすごくよかった。というかあれはケンがなあ。あいつずるいよなあ。

 
 
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